2012年3月8日木曜日

化粧品成分の【コエンザイムQ10】について

化粧品成分の【コエンザイムQ10】について

化粧品に配合されている【コエンザイムQ10】がビタミンEやビタミンCと一緒に配合されることが多いのはなぜでしょうか?



『相性がよい』『助け合って働く』などと書かれていますが、具体的にどの様なメカニズムで働きあうのでしょうか?



ご存知の方、ご教示をお願い致します。







コエンザイムQ10は酸化防止剤とか抗酸化剤と呼ばれるものです。酸化防止剤とは、酸化されては困る物質を酸化から守る成分のことです。酸化防止剤の仕組みは単純で、守りたい物質よりも酸化しやすい成分を使えばいいだけです。守りたいものよりも酸化しやすい成分を置いておけば、そいつが先に酸化されて結果的に守りたいものが酸化されるのを遅らせることができるわけです。「身代わり」とか「人身御供」とかそんなイメージです。



酸化は人間が生きていくために必要不可欠な反応である一方で、酸化されたくないものも酸化されてしまいます。化粧品からみで言えばたとえば皮膚の繊維質など。皮膚の繊維質が酸化されるとその機能が低下して肌の弾力低下、シワの原因になります。若いうちは新陳代謝が活発なので酸化されてもすぐに生まれ変わるので関係ないのですが年を重ねると新陳代謝が衰えて酸化によって破壊された成分が生まれ変わる速度が遅くなって、肌の弾力低下やしわの発生につながっていると言われています。



これが肌老化の仕組みのひとつと考えられているので肌を酸化から守る成分を化粧品に入れておけば(肌よりも酸化しやすい成分を肌に塗っておけばそいつが先に酸化されるので)肌老化を少しでも遅くすることができるんじゃないかなあ・・・・ということで「抗老化」とか「アンチエイジング」というコンセプトの化粧品には昔からさまざまな酸化防止剤が配合されています。安全性が高く、酸化防止剤としての性能が高く(つまり自爆しやすい酸化されやすい)、価格も安く、という条件を満たすものとしてはビタミンE(トコフェロール)が古くから利用されています。ビタミンCも使われます。「おーいお茶」などの緑茶飲料の成分に「緑茶、ビタミンC」と書いてあります。緑茶が酸化によって緑色から茶色に変色してしまうのを防ぐのが主な目的です。ビタミンCが先に酸化されることで結果的にお茶が酸化されるのを遅らせているのです。



化粧品に話を戻すと、でも何でもかんでもビタミンEで酸化防止(=抗酸化、抗老化、アンチエイジング)だとお客さんに飽きられてしまうので、もっと性能の良い(酸化されやすい)成分はないのか?という探索が行われています。そこで登場したのがコエンザイムQ10とかαリポ酸といった物質です。コエンザイムQ10はビタミンEよりもさらに酸化されやすいことから抗酸化剤すなわちアンチエイジング成分として鳴り物入りで登場しました。



ところでコエンザイムQ10は抗酸化力に優れているということは、つまり自分が酸化されることで他のものを酸化から守る力が強いということです。何が言いたいのかというとコエンザイムQ10は簡単に酸化しちゃうんです。化粧品に配合しても肌に塗る前に、容器の中の空気に含まれる酸素で酸化されてしまうかもしれません。ちょっとくらい酸化されてもある程度残ってればいいと考えることもできますが、コエンザイムQ10は黄色いのでコエンザイムQ10が酸化されると化粧品の色がだんだん褪せてしまいます。クレームになりかねません。そこでコエンザイムQ10を酸化から守るために酸化防止剤が必要になります。それでビタミンEやビタミンCの登場となるわけです。特にビタミンEは酸化されても大きな色調変化を起こさないので重宝します。ということで肌を酸化から守るための酸化防止剤を酸化から守るために酸化防止剤を配合するんです。これがコエンザイムQ10とビタミンEがセットで使われる大きな理由です。?????いや、自分でも何をやってるのかよくわからなくなるときがあります。コエンザイムQ10が効いているのかそれを守るために大量に入れているビタミンEが効いているのか。なんていうかもうビタミンEだけでいいじゃんと思うこともありますが、いまどき抗老化にビタミンEじゃお客さんが買ってくれないし、買ってくれないと私の家族が路頭に迷ってしまうので・・・・「CoQ10は老化防止成分、V.EはCoQ10を安定化する成分」と脳内補完して納得してます。『相性がよい』『助け合って働く』という表現もこういうことを指しているんだと思います。CoQ10もV.EもV.Cも多少性能(酸化されやすさ)が違うとはいえどれも酸化防止剤で同じです。








コエンザイムQ10は医学的に研究したものの、

薬としての効果は証明できず医薬品として扱われなくなったため

一般向けに使用できるようになりました。



コエンザイムQ10は体内では電子伝達に寄与している物質で

皮膚表面で役立っているわけではないため

化粧品に添加して効果があるのか疑わしいところです。

コエンザイムQ10が還元(代わりに酸化される)作用を持つため

化粧品に添加されているのではないでしょうか。

0 件のコメント:

コメントを投稿